Q 古代専制国家の具体例は?

 

A エジプト、メソポタミア、中国などの大帝国およびその周辺(朝鮮、日本、タイなど)の諸王国、インカ、アステカなどの中南米諸帝国・・・

 〔神聖化された王の強大な権力によって支配される帝国〕

 

Q どのような事情によって古代専制国家が成立したのか?

 

A 精神労働と肉体労働の分業によって、公共的な役割を特定個人(帝王)が独占したため

 

Q 公共的役割(帝王が担う精神労働)の例は?

 

A 農耕発展のための治水・かんがいの指揮、異民族の侵入に対する防衛や征服のための軍事的指導、貿易・交通のための道路・水路の確保

 

  共同体繁栄のための「公的呪術」(=「国家宗教」に関わる祭祀)

 特に「治水・かんがいの必要エジプト、メソポタミア、インド、中国の大帝国

 

Q アジア的生産様式または「全般的隷従制」とは?

 

 古代専制国家を支える生産様式(経済の仕組み)奴隷階級がほとんどの生産労働を行う「奴隷制」とは異なり、「大部分の民衆が全体として帝王(又は国家)に隷従し、労働収奪を受けるような生産様式」 (巨大なピラミッド、古墳の建設などを想起されたい)

 

 共同体原理で国家が形成されており私的所有が未成熟であることがその特徴

(例えば、唐王朝や日本の律令国家における「公地公民」の原則)