日韓の軋轢をめぐる報道について ​​​

「日韓の軋轢をめぐる報道」に関する意見をTV局などに届けてみました。

 

そもそも「レーダー照射問題」や「徴用工問題」に関する日本の世論と韓国の世論とが大きく乖離している原因は、日本と韓国のマスコミが異なる情報発信をしている(例えば「日韓実務者協議でやり取りされた事実」についても)と考えるべきでしょう

 

​当然、日韓の報道内容を比較して、その妥当性を検討してみることが大切になるわけですが、「多少なりとも比較検討したうえで私なりに判断したこと」をまとめ、届けてみました。残念ながら、日本の報道機関より韓国の方が報道の質は高いようです。

  ​工学博士で著述家の​​​牧田寛氏が、韓国側の発表や報道の内容について丁寧に確認・検証​しています。ぜひ、ご一読ください。
 韓国マスコミの姿勢(当局の発表を鵜呑みにするのではなく、間違いがないかどうか質問・確認していく)もよく伝わってきます。
                      (1月22日付記) 

 

〔その1、レーダー照射問題について〕

 

サンデーモーニング(2019年1月20日「風をよむ」)の最初に示されたVTR(「日韓の実務協議」に関連する​)でまとめられた内容は一面的で、国民の嫌韓感情をあおるものになっている防衛大臣の発表をそのまま流し、韓国側の発表に関しては「無礼」という一言を強調して「高圧的」としているからだ。そもそも番組作成に当たって韓国当局の発表内容や韓国における報道内容の翻訳・事実検証を行っているかどうか疑問だ。 ​

 

(ハンギョレ紙の記載)

「日本は実務協議で、哨戒機が収集したレーダー情報と広開土大王艦の追跡レーダー周波数情報全体を交換しようと主張した。これに対し韓国は「情報の非対称性」を提起し、日本側の要求を拒否した。哨戒機が照射されたというレーダー情報と広開土大王艦の追跡レーダーの全体情報は等価の情報ではないということだ。

 

国防部関係者は「レーダー情報は軍艦の命だ。これを公開すれば、電子戦の状況で攻撃を避けられなくなる。日本が不確実な情報を提供する代わりに、私たちにはすべての情報を提示しろというのは、無理な主張」だと説明した。(…)韓国は実務協議にレーダー分野の専門家まで動員して事実関係の究明に乗り出したが、日本側の代表団には専門家が参加しておらず、そもそも軋轢を解決する意志がなかったのではないかという声も上がっている。

 

上記の記事はかなり具体的で説得力を感じる。少なくとも「無礼だ」の一言を強調して「高圧的」とコメントするような報道とは同列に論じられない。

 

〔その2、徴用工問題について〕

徴用工問題で企業への賠償命令は「日韓請求権協定」に反するというのが日本政府の主張だが、頭からそれが正しいということを前提にして多くのニュース番組が作られており「請求権協定」自体の検証が日本の報道機関ではほぼなされていない。そこで、「請求権協定」の内容を実際に読んでみた。

 

そもそも「この協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争」処理の道筋が請求権協定自体に盛り込まれていることからも明らかなように、現日本政府の見解とは異なる解釈が生じうることを暗黙の合意として認めているのではないか。

 

確かに「国民の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題」が「解決されたこととなる」ことを請求権協定は明記している。しかし、これは日本の植民地統治・強制労働で受けた被害に対する賠償「請求」ではなく「(植民地統治終焉後の)「領土の分離・分割」によって生じる債務・債権等の「財政上・民事上の請求権」を意味するもの、という解釈は当然成り立つ。

 

むしろ被害を受けた個人の「賠償請求権」が消滅したと解釈するほうに無理がある。そして、この点については日本政府(河野外務大臣)も「個人の請求権は消滅していない」と述べている。11月27日の記事で紹介した動画が簡潔でわかりやすい。)

 

さらにいうと、個人の請求に関しては「現物による経済援助をうけた韓国政府が全面的に肩代わりする」と解釈できるような文言は請求権協定のどこにもない。日本政府の主張をうのみにするのではなく、検証したうえでの番組制作を求める。

 

(教育問題に関する特集も含めて​​HP"しょう"のページに・・・) 「しょう」のブログ(2) 〕もよろしくお願いします。生活指導の歩みと吉田和子に学ぶ『綴方教師の誕生』から・・・ 生活指導と学校の力 教育をつくりかえる道すじ