2015.10.26

 

BBCが日本語報道を開始!

 

 私、昨日初めて知ったのですがBBC放送が日本語版の報道をはじめたということです

 文部科学省も「多角的多面的な主権者教育」を強調していますが、海外の視点から客観的に現状を見据えるまたとない教材になりますね。日本企業や日本政府の圧力を受けない有力メディア。現状においては限りなく貴重です。

 英語以外の言語で報道するのはBBC始まって以来のようですが、もしかすると「権力と対峙する姿勢を失い政府の広報機関化した」日本のジャーナリズム・その現状に対する問題提起なのかもしれない、と考えています。

 
BBCは政権と対峙して戦った歴史もあるということです
 また、1022日に公開された二つの記事は大変興味深いものでした。

 その一 20151022日  BBC Japan
イスラエル首相がホロコーストは「パレスチナ人のせい」、ドイツ首相は「いや我々の責任」と


 イスラエルのネタニヤフ首相がホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺)は当時のパレスチナ人指導者のせいで起きたと発言したことに対して、ドイツのメルケル首相は21日、ナチスの責任だとドイツ人は「はっきり認識している」と反論した。

 メルケル首相は、毎年恒例の首相会談のためにベルリンを訪れたネタニヤフ首相と会談後、共同会見し、「ショーア」(ホロコースト)がナチス・ドイツによるものだったという認識は今後も、学校などを通じて次の世代に引き継いでいかなくてはならないと述べ、「この問題について歴史認識を変える必要性を感じていない。われわれはドイツとして「ショーア」に対する自分たちの責任を受け入れている」と言明した。

 (以上引用)

 上のニュースは イスラエルの首相による問題発言(「ホロコーストはパレスチナ人指導者のせいで起きた」)に対するドイツ首相の反応ですが、その写真の中にある赤い丸は「日の丸」でしょうか? 自国の負の歴史へ正面から向き合うドイツに対して日本は・・・という皮肉にも見えます。

 さて、
10月22日の興味深いもう一つの記事は日本の学生運動(SEALs)に関するものです。

(以下抜粋)

 多くの国民が反対の声を上げるなかで安全保障関連法案が国会で可決されてから1カ月たった日曜日、政府に対する抗議活動を続けようと、学生運動の参加者たちが渋谷駅前交差点横の広場を埋め尽くしていた。
 メガホンからレコードやターンテーブルまで、さまざまな物を持ち込み、洒落たストリートファッションで身を固めた参加者たちは、デモ活動、パーティー半々の午後を過ごそうと集まったかに見える。
(・・・)
 彼らの努力もむなしく、議論を呼んだ2つの法案の国会通過は止めることができなかった。ひとつは特定秘密保護法で、「特定秘密」に指定された情報を外部に漏らした内部告発者だけでなく、それを報道したジャーナリストでさえも刑事告発される可能性がある。
 2つ目は、海外に派遣された自衛隊が戦闘にも関われるようにする安全保障関連法案だ。
(・・・)
 それでも、彼らの活動は政治をめぐる議論の状況を一変させたと、上智大学の中野晃一教授(政治学)は指摘する。
(・・・)
 SEALDsが小説家で元活動家の高橋源一郎氏と共著で出版した『民主主義ってなんだ?』は、ベストセラーになった。この本では、自由民主主義の理想実現に向けた提唱がリストアップされている。
(・・・)
 学生の抗議活動を主導した奥田さんは政治をファッションと混合させた。
 奥田さんが今年9月、国会が開いた安全保障関連法案の公聴会に招かれ、トレードマークだった「シュプリーム」ブランドのリュックと細見のジーンズを脱ぎ捨て、スーツとネクタイ姿になった時には、一部の人は眉をひそめた。
 このような変化はグループにとって大きな転換点になり得る。
(・・・)
 「Voices of Protest Japan」という研究プロジェクトを率いるデビッド・スレイター教授(文化人類学)は、SEALDsのこのような変容は、内から変化を促すという彼らの希望に沿っており、筋は通っているとしながらも、危険がないわけではないと指摘する。
 「政治システムが大方において機能不全に陥っており、一部には日本の民主的プロセスを損なった主な原因だとさえ言われるなかで、それに組み込まれる危険性がある」とスレイター教授は語る。
 SEALDsは政治プロセスに距離を置くことで、独立した声を得た。その声を失わないでいられるかが問われている」

 (以上、引用・抜粋)

 いかがでしょうか。これだけの分量を割き、さらにSEALsの活動が「機能不全に陥った日本の政治システムに組み込まれる危険性」まで指摘するような大手報道機関は残念ながら今の日本に存在しないのでは?

 ぜひともこのようなBBCの発信を積極的に活用し、世界の中から日本を見る批判的視点を培っていきたいものです。

 

      ホームへ